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風の坂道 40


「ジフ先輩、今日はありがとうございました。ハラボジ、とても嬉しそうでした。うんと元気になったみたい」
「どうしてジャンディがお礼を言うの?」
「だって嬉しいから…ジフ先輩とハラボジの心の距離がほんの少しでも近くなるのが…」
「近く…なったのかな?」

こくんと頷き“きっと”と答えるその表情は晴れやかだった。

その笑顔を見たジフは病院を訪れた意義があったと感じていた。
素直になれない自分のことはよく分かっていた。
心の中でジャンディに感謝している。本当はハラボジと会いたかった、話したかった。
実の父の言葉とは違って、祖父の言葉は自分の心にすとんと落ちる。
久しぶりに感じた安堵…


最近のジフの忙しさを心配するジャンディに大丈夫と告げ、ジャンディと会えていなかったことに気づく。
父親のいらぬ干渉を避けたくてむやみに彼女に近寄らないようにしていたこともあったが、それにしても今日は久しぶりだった。

ふと気にかかったことを訊ねてみた。
「ジャンディ、大学はどうするの?」

「大学まではあまりにも図々しすぎると思ったんですが、ハラボジが大学ぐらいは行きなさいって言ってくださるので…だから少しでも迷惑をかけずに済むように頑張って特待生になろうと思ってます」
「大学では何を専攻したいの?」

途端にもごもごと歯切れの悪くなったジャンディを不思議に思いつつ、体をかがめて顔を覗き込めば顔を真っ赤にする。

「えっと…あの…あたし医者になりたいと思ったんです。ハラボジみたいな…」

「それは…ハラボジに対する恩返し…ってこと…?」
「いいえ!違います! これはあたしの夢なんです。あたしの頭じゃ死ぬほど勉強しないとダメですけど、目標があれば頑張れますから」

「ほんとうに…君はいつも一生懸命だね…すごいな…」

「…? 凄いのはジフ先輩ですよ。大学生の間から財団のこともされてるんでしょう? きっとハラボジも安心されてますよ、きっと。ハラボジは気づいてないと思いますけど、いつだったか“ジフが財団を継いでくれればな…”って口に出していたことがありましたから…」

「…きっと…君のほうがずっとハラボジのことも…俺のこともよくわかっているんだろうな…」

「えっ?」

俺の小さなつぶやきは彼女の耳には届いていなかったようだ。


彼女を家まで送り届けた帰り際、俺は自然に口にしていた。

「ジャンディ、君のことをもっと知りたい」





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