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風の坂道 39


ハラボジがジフ先輩に話し始めた時、あたしはそっと病室を出た。
今は二人だけで話させてあげた方が良いような気がしたから。

お天気がいい日だったから、あたしは病院の屋上庭園に出て木陰のベンチに座り風に吹かれていた。
ハラボジとジフ先輩の蟠りが解けることを願いながら…


「おまえをあの家に置いて出た儂のことが許せんか?」

改めてはっきりと指摘されると、自分がまるで子供のように拗ねていたようで気恥ずかしくなり、出てきたのは否定の言葉だった。

「別に…何とも…ハラボジの自由だし…」

「似たような立場の友人もできたこことだし、何よりおまえは聡い子だ。ジュンソやソヒョンやその母親のことも解っただろう? 儂がいない方がおまえの足枷にならずに済むと思ったのだよ。おまえには自分の人生を自由に生きてもらいたかった。ジュンソはおまえが儂を気遣う気持ちすら利用するだろうからな…」
儂の不徳のせいだがな、とソギョンは力なく笑った。
そして改めてジフに向けた顔は厳しいものだった。

「おまえの真意を聞きたい」
「真意…?」
「そうだ。おまえの最近の行動の真意だ。まさかジュンソの考え方に賛同したなどとは言わんだろうな? もしそうなら…儂はおまえを買い被っていたと思うしかあるまい…」

「あの人の考え方なんて俺には到底受け入れられるはずもない。でも…悔しいけれど、今の俺には何の力もないのが現実です。だから俺は力をつけるために今は我慢の時期だと思っています。あの人の下で財団のことを一から学んで…その時が来たら俺はあの人を追い落とす。その時にあの人に“あなたは間違っていた”と言ってやりたいんです」

「だが、おまえが今回動き始めたきっかけは何だ? 復讐や反発心だけだとは思わんが…」
「……」

「復讐や反発はおまえの推進力になるだろう。だがな、ジフや…負の感情だけでは、その先にあるのは虚しさだけだぞ…自分の心をよく見つめるんだ。本当にそれだけが理由なのかを…」

ソギョンに指摘されて改めて自身に問いかけていた。
自分の目指す場所、望むところを…
一体なぜ自分はあれほど毛嫌いしていた父親に頭を下げてまで財団のことを学ぼうとしているのか…
なぜ、そうしようと思ったのか…?

ゆっくりとジフの頭が左右に振れる。

「すぐに解からなくてもいい…儂のことを今でも祖父と思ってくれる気持ちが少しでもあるのなら…儂の言葉を頭の片隅に置いてくれれば…」

ふうっと大きく一つため息を吐いてジフから視線を外し、ソギョンが呟いた言葉にジフは祖父の年齢を感じ取り胸が痛くなった。

「もう充分長く生きたとは思うが…孫たちのことが心残りでならん…もう少し……」




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