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風の坂道 36


人知れずジフを見守るソギョンは心を痛めていた。
ジフに自分の人生を自らが望むように生きて欲しいと思っていたが、無気力から脱したと喜んだのも束の間、今のジフの態度は父への復習とさえ思えるものだったからだ。
自分が変えることが出来なかったジュンソの心を…ジュンソに人間らしい気持ちを取り戻させて欲しいとジフに期待していたが、それは虫の良すぎる事なのかもしれない…

それでも“蓮の花の相”を持つジャンディが居れば、いつかはジフも気付いてくれるのではないかと、微かな望みを抱いていた。
ジフの親友3人の変わりようはソギョンの耳にも届いていたから…

彼らは皆、定められた人生に縛られ諦めにも似た感情に支配されていた。
それゆえに学生の間ぐらいは…と、刹那的な日々を送っていた。
金は湯水のように使えても満たされない日々を。
だが、ジャンディに出会って彼らはようやく気付いたのだ。
自分たちが少なくとも経済的には恵まれていることに。
彼らは自分たちの階級の暮らししか知らない。知る必要もないため知ろうともしない。

ジャンディという人物に出会うことで彼らは改めて自身を見つめた。
自分たちの人生が満たされるために必要なことを考え始めたのだ。

現実から目を反らし、“せめて今だけは”と逃げることを止めようとしていた。
どうせ逃げることができないなら―

―お仕着せでなく、俺は自分の意志で神話を継いでやる。力をつけて親父にもババアにも文句を付けられないように…

―うちの家業だって社会には必要な部分があるんだ。ほかの家に何と言われようと恥じることなんかないんだ。親父の後を継いでもっと胸を張れる仕事をしてみせる…

―嫌いなことをしてるわけじゃない。土に向かうときは無心になれる。俺は親父のようにならなければいいだけだ。俺は俺の目指すところに向かう…



そうして―
ジュンピョは高等部卒業と同時に渡米した。大学はアメリカで経済学を学びMBAを取ると言って。
ウビンは大学と一心開発グループの仕事を始め、国内を飛び回り始めた。
イジョンは大学に進学し、陶芸に費やす時間が増えていった。

ジフも大学で経済学を学びながら財団の仕事を続けていた。あれ以来祖父ソギョンを尋ねることもなく。


ジャンディが高等部3年の秋、朝夕の冷え込みがきつくなってきたある朝、いつものように朝食の用意をし、テーブルに並べていた時だった。
自室から出てきたソギョンが胸を押さえてドアの前で蹲った。

「ハラボジ!」
ジャンディは駆け寄り上着のポケットを探って薬を出すと急いでソギョンに飲ませた。
だがソギョンの様子は一向に収まる気配がなく、そのまま救急車を要請して病院に運んだ。





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