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Live to tell 74


俺の気持ちを表したかのような詩。
その詩が書かれた詩集に俺はウェディングフォトコンテストの写真を挟んでいる。
写真を眺めながら首元のネックレスを弄った。
それは祖母と母の形見の指輪をチェーンに通したもの。

ふと横に目をやると、ジャンディが隣の椅子でうたた寝をしている。
風邪を引いてしまわないよう起こそうとして手を伸ばし、それが幻だと知る。
そんな自分に呆れかえってリモコンに手を伸ばしテレビをつけた。

画面の中で女性が水産市場のリポートをしている。
リポーターとアジュンマ達の後ろで大声を張り上げる女の子に俺の目は釘付けになった。

―見つけた!

“セウ島からお伝えしました”というリポーターの声だけを確かめてスイッチを切ると、俺は上着を手に飛び出した。

*

準備を整えた俺はジャンディが見つかったことをジュンピョに伝えた。

「興味ねぇよ」
「何だと?」
「1人で行け」
「ジュンピョ」

俺の顔を見ることも無くビリヤードを続けるジュンピョ。
業を煮やしたウビンが口を挟む。
「そんなこと言わずに行ってこい」

だがジュンピョは変わらなかった。
「興味ねえんだよ」

意地を張り続けるジュンピョに呆れながらも俺は最後通告をする。
「もう一度だけ聞く。本気か?」
「だから勝手に行けよ」
「俺は先に行く。お前の好きにしろ」
それだけ告げるとビリヤード台の上にメモを置き、部屋を後にした。

*

セウ島に着いて人に訊ねながらジャンディの両親が住む家へと歩いた。
教えられた青い屋根の家が見えてくると庭に大勢の女性が群がっている。
家に近づくにつれ声が聞こえてきた。
「とにかく今すぐお金を返して!」
「よくもだましてくれたわね」
「返しなさいよ!」

喧騒の中に近づきジャンディの姿が見えたところで俺は声を上げた。
「俺が返します」
「…先輩…」
驚くジャンディの顔。
ジャンディのお母さんも「ぼ、坊ちゃん…」と呟き驚いている。

「そのお金、全額俺が返します」

一瞬水を打ったように静まり返ったかと思うと、さざ波のように歓喜の声が囁かれ始めた。

その場にいた女性たち全員にジャンディの両親が借りていたお金を小切手を切って渡すと、彼女たちは笑顔で帰って行く。
「本当だったんだね」
「あの人が神話の御曹司?」
「ハンサムね。全身から金持ちのオーラが出まくってた」
「うらやましいね」

ここの人たちにジュンピョに間違われようが俺にとってはどうでも良かった。
だからこの事が後に大変なことになるとは思いもしていなかった。

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