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Live to tell 33


ジャンディが去った後、砂の上に落ちているアクセサリーを見つけた。
現地の手作りのもので素朴なもの…ターコイズブルーの木製ビーズがきれいだ。
きっとジャンディのだろう…
明日あった時に渡してやろうと思いそれを自分の手首に着けた。

翌朝、バイキング形式の朝食を皿に取っていたらジュンピョがやって来た。
いつものように簡単な挨拶を交わしたところでジュンピョが俺の手首を見るなり掴んできた。
「何だよ?」
俺の言葉と視線に慌てて手を放したジュンピョは“いや…それ熱いぞ”と言い訳じみた事を呟き、何かを考え込んでいた。
俺にはその理由が解った。この手首に巻いたアクセサリーが原因だろうと。

だから…ビーチバレーの休憩の時に俺はジュンピョにカマをかけたんだ。

一汗かいた後、用意された飲み物で喉を潤していた時だった。
「それ、似合わねぇな」
だから俺は何食わぬ顔で答えたんだ。
「そう?俺は好きだけどな」
そして俺は手首に巻いたアクセサリーをスルリと外しジュンピョへと差し出した。
手渡されたジュンピョが戸惑いを見せる。
「何だよ」
「ジャンディのだよ。昨夜落としたらしい…」
多分ジュンピョがジャンディに上げたものだったのだろうと推測していた。
だから俺はカマをかけて少し驚かせようと思っただけだった。

だが、ジュンピョの表情はそんなものではなかった。
その後のジュンピョの様子はずっとおかしかった。

基本的に俺は一人でいることの方が好きだったから、その後はカヤックで海に出ていた。
パドルが水を掻く音音が聞こえると思ったらジュンピョが対抗心むき出しでカヤックで俺の方に向かってきている。
長い付き合いの俺にはアイツが“面倒くさい”状況にあることが解ってしまった。
ジュンピョが俺に追いつき追い越した時点で俺は漕ぐのを止め、しばらくその後ろ姿を見ていたがあいつに付き合う気はさらさら無く、そのまま方向転換しゆっくりと陸へ向かった。

カヤックを邪魔された俺はどうしようか考えた末、ヨットで釣りに出ることを思いついた。
親友たちは釣りはしないから誰にも邪魔されないだろうと思った。
ヨットの帆を張っていたら、林の中から出てきたジャンディが声を掛けてきた。
「どこに行かれるんですか?」
「釣りに」
俺の言葉に驚いた顔をする彼女。
「その船で?」
「必要なのは、白い帆と風だけさ」
彼女は驚いたまま俺と船を見ている。
「君も行く?」
一人になりたかったはずなのに、気が付けばそう声を掛けていた。
「いいんですか?」
「騒いで魚を逃がさないでくれればね」
大きな目を見開いたあと、彼女はそれはそれは嬉しそうな笑顔を綻ばせて頷き駆け寄ってきた。

沖に出て海風を受けながら、彼女は約束通り静かに俺の傍で座っていた。
何をするでもない、ただ釣り糸を垂らして海風に髪を触られながら水面を見ている。
それだけの静かな時間が心地よく流れてゆく。
知らず知らず俺も笑顔になっていた。

魚が掛かって彼女が嬉しそうに笑う。
「君が放してやって」
釣れた魚を外し彼女に手渡す。
「釣ったのに?」
「刺身にしちゃうのは可哀想だろ?」
そう言うと彼女の笑顔がさらに明るなりコクコクと頷いた。
「バイバイ、魚さん」
魚に話しかけながら彼女は海に戻した。
すぐに水の中に消えて行った魚に向かってバイバイと手を振る彼女の姿に心が温かくなっていた。




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