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Live to tell 31


二人の交際は主にジャンディがジュンピョに押し切られる形で、一応順調に?進んでいた。
顔を合わせればジャンディがジュンピョに食って掛かり言い争っているようにしか見えなかったが、ジュンピョが以前とは比べる程もなく穏やかになったことは誰の目にも明らかだった。

親友の俺たちの目にもジャンディへのジュンピョの想いは特別なものだと解る。
“猛獣”とまで称されたあいつがジャンディのことを語る時、この上もなく優しい目をしている。それは俺たちでさえ初めて目にするものだったから…

突然ジュンピョが旅行に行くと言い出し、有無を言わさず俺たちを招集した。
本当ならジャンディと二人で行きたかったのだろうが、彼女が素直に受け入れるはずもないことが分かっていて俺たちをダシにしたというわけだ。
イジョンに一芝居打たせてジャンディの親友まで連れ出すと言う徹底ぶりだ。

ジュンピョに振り回されるウビンとイジョンを尻目に、俺はさっさとプライベートジェットに乗り込み寝ることにした。
ジェットが離陸してもジャンディはまだジュンピョに突っかかっているが、俺はヘッドホンを付けたままずっと眠ったふりをしていた。

機長のアナウンスがニューカレドニアへの到着を告げる。
世話焼きの長男ウビンが俺たちを起こす。

神話(シンファ)のリゾートアイランド、その海岸縁の海上コテージが俺たちの宿泊先。
久しぶりのニューカレドニア、ジャンディと彼女の友人は勿論初めてで二人を案内して俺たちは街に出た。

ジュンピョにあれ程文句を連ねていたジャンディも、見る物、聞く物全てが初めてのことに来るまでの不機嫌さはどこへやら、友人と二人大はしゃぎしている。
土産物のショップでも明るい笑顔を惜しみなく振りまき、それを見るジュンピョの顔も笑っていた。

賑やかな友人たちの後についてショップを出ると、そこに見知った花売りの女の子がいた。
その子の前におかれたスズランを手に取りしばらく眺めていた。
―――ソヒョンと訪れた時もあったな…
何も言わない俺に女の子も何も言わなかった。


ビーチのテント下に置かれたベッドで昼寝をしている俺の耳に、親友たちの声が風と波の音に混ざって聞こえている。
「塗ろうか?」
イジョンがジャンディの友達に声を掛けているようだ。
「結構よ」
けんもほろろな彼女。ジャンディから聞いて知っているんだろう、カサノバ・イジョンのことを。
なのになぜかイジョンが楽しそうな気がするのは俺の気のせいか?
「ハニー、赤ちゃんみたいな肌だね」ウビンの声も聞こえてくる。

「ジャンディ。ジャンディ!ねぇ、いい加減出て来てよ」
ジャンディの友達が彼女を大声で呼び始めた。
「ジャンディ!ふざけないで!…まったく、もう」

呼びかけながら海へと入って行く彼女。と、その声色が変わった。
「ジャンディっ!どうしたのっ!ジャンディ!!」
その尋常でない叫び声に俺の隣で昼寝していたジュンピョが飛び起きる。
「どうしたっ!?」
「ジャンディが変なの!足がつったみたい。ジャンディっ!!」
彼女の声が悲鳴になる。

考えるより先に俺の身体は動いていた。
ベッドから飛び起きると、海へと走り飛び込む。
ジャンディを目指して必死に泳いでいた。
彼女を後ろから抱えて泳ぎ、足が立つところまで来て横抱きにした。
ウビンとイジョンが待ち構えて俺に加わりベッドへと運ぶ。

「ジャンディ、ジャンディ!しっかりして!」
ジャンディの友達が必死に彼女に声をかけながら身体を揺さぶると、コホッと水を吐き出してジャンディが身じろぎした。
思わず俺はほうっと大きく息を吐いていた。

その時、ジュンピョがら己の不甲斐なさを責め、寂しそうにその場から遠ざかっていたことに俺たちは気付かなかった

その夜ジュンピョはシェフに自ら指示しディナーの準備をしていた。
昼間ジャンディを助けられなかった埋め合わせをしたいのだろう。
「豪勢だな」とウビン。
「おまえらの為に準備した」と言うジュンピョにイジョンが
「特別な1人のためじゃなく?」とからかうのをかどが立たないようにウビンが続けた。
「どうでもいいさ。美味そうだ」

ジャンディの腕をとり別のテーブルに着かせたジュンピョ。
「全部食べろ」
「無茶言わないで」
「全部身体に良いものばかりだから食べろ。水泳選手が溺死なんて笑われるぞ」
相変わらずジャンディを怒らせながらもジュンピョは次々料理をサーブしていく。その姿はとても嬉しそうで…傍目にもジャンディを心配して、愛しんで大事にしていることが分かってしまう。

俺はそんな二人をこれ以上見ていたくなくてその場を後にした。



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