FC2ブログ

Live to tell 10


俺達にも詳しい事を語らなかったイジョン。
兄のイリョンが家を出た、それが意味するところ…次男であるというわずかばかりの自由を封じられると言う事。

そして俺たちも少しだけ知っていたイジョンの両親の事情。
イジョンの父親には唯一人愛した女性がいたが、その父、つまりイジョンの祖父の反対で別れさせられ意に染まぬ相手と結婚を余儀なくされたという。
自棄となったイジョンの父親はイジョン達が生まれたことで、後継者をつくるという自らの責任は果たしたと言わんばかりに、家に寄りつかず女遊びの日々を始めた。
親の決めた結婚とはいえ、夫を頼りとしそれなりに愛してもいたイジョンの母親は傷つき心を病んでしまった。
そして…入退院を繰り返し、事あるごとに自殺騒ぎを繰り返していた。

そんな家庭事情では望むべくもない親の愛情。
支えは兄のイリョンだけだったのだろう。
イジョンには兄の裏切りに思えたのかも知れない…

そして、もう一つ俺たちの知らない事があった。
「F4のカサノバ」イジョンの初恋。

俺達の知らないソ家兄弟の幼馴染み、チャ・ウンジェ。
名門チャ家の令嬢で幼い頃からソ家に良く出入りし、兄弟と一緒に土を捏ね陶芸に親しんでいた。
イジョンは彼女に魅かれていたにも関わらず、素直に気持ちを伝えられずにいた。
そして運命の分かれ道は、家庭の事情で自暴自棄になっていた時にやって来た。
ウンジェに「明日の朝、約束の時間に来て。必ず来てくれると信じてるから」そう言われて渡された手紙。
だが…母からの電話に苛ついたイジョンは手に当たった新聞をくしゃりと握りしめゴミ箱に放り込んだ。
その新聞の上にウンジェからの手紙を置いていたことに気付かずに。
そのまま手紙の存在も忘れてしまったイジョンは、翌朝の約束の時間に約束の場所に行くことが出来なかった。

チャ・ウンジェはイジョンの前から姿を消した。


この時を境にイジョンは変わった。
夜ごとに後腐れの無い女性を相手に刹那的に情事を重ねる。
ニヤリと笑っ「男と女は一期一会さ」
「どうせ好き勝手できるのも今だけだ。せめて今は好きにするさ」

釣られるようにウビンも女性と遊び始める。
「イジョンの言う通りだよ。自由は今だけだ。俺も好きにすることにしたよ」


不動産財閥に生まれたウビンも好むと好まざるに関わらず後継者と言う立場だった。
ただウビンの家は裏社会にも繋がりが強いことから、実力を示さなければたとえ後継者と言えど周囲の反発は生半なものではない、命の危険さえあるのだ。
俺達は全員護身術を幼少期から叩き込まれてはいたが、ウビンの場合は身を守るだけでは済まされなかった。
ウビンに要求されたのは…必要であれば徹底的に相手を叩きのめせる力。
その訓練は“実戦的”と言うものだった。
ウビンの家がどれほどあいつを傷つけていたか…自分の家の事に負い目を持っていたかなど、その当時の俺は知らなかった。

『自由は今だけ』
その気持ちは充分理解できたが、女遊びは俺には理解できなかった。
俺が触れたいのはソヒョンだけだったから。
他の誰にも興味はなかった。



*****
ランキングに参加しています。
皆様のポチが励みになります。

にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村


関連記事
スポンサーサイト

Comment

Post a comment

Secret


プロフィール

まーこ

Author:まーこ
花より男子《日本版:類つく、韓国版:ジフとジャンディ》や韓国ドラマの二次小説を書いています💕

最新記事

二次サイト リンク

♣二次サイト リンク集♣
(サイトマスター様50音順)
 
★日本版『花より男子』二次サイト★
 
♪全CPあり♪
 
 
 
♪類つく♪
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
♪類つく&総つく♪
 
 
★韓国版『花より男子』二次サイト★
 
♪ジフとジャンディ♪
 
 
 
 
 
 
 
★『シンイ-信義-』二次サイト★
 
 
★おまけ★
 
 
★別館ブログのバナー★

『蓮花の縁』

検索フォーム

QRコード

QR

FC2カウンター

オンラインカウンター

現在の閲覧者数: