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Live to tell 1


父、ユン・ジュンソ、母、ハン・ヨンイン、そして祖父、ユン・ソギョン。

俺の唯一無二の家族。
その愛情を一身に受けて何の憂いもなく、ただひたすら幸せだったあの頃。

祖父は当時大統領と言う公職に就いていた。
スアム文化財団を率いる父を母が公私共に支えていた。

忙しかったであろうことは今では想像に難くない。
けれど俺は寂しいと思う暇もないほど幸せだった。
物心ついた頃からの親友である他の3人より、俺はずっと愛情を与えられていたに違いない。

親友たちとの付き合いは神話学園の幼稚舎からだ。
親同士が友人であったことから自然と俺たちの繋がりはできた。
学園が子供たちの世界とはいえ、俺たちのような家の人間にとっては大人社会の縮図のようなもの。
容易く他人に気を許すことは避けなければならなかった。
俺たちはそう教育されて育っていた。
だからこそ最も心を許せる祖父と両親は俺にとってかけがえのないものだった。


今も残る当時のフィルム。
当時間違いなく俺は愛されていたという証がそこに残されている。


―――大統領執務室―――

「ハラボジ、もっと早く」
「おお、承知しました」
祖父がしてくれる馬の背に跨り無邪気にはしゃぐ俺。

孫の為とはいえ、四つん這いになる大統領の姿を見かねた補佐官が声をかける。
「閣下、私が代わります」
うろたえる補佐官に事もなげに朗らかに答えを返すソギョン。
「孫を乗せる楽しみを奪わないでくれ」

「ジフ、楽しいか?」
「うん!ハラボジ」
「釣りに行こうよ。ぼく、大きなサメを釣るんだ」
「釣り? そうだね。いつ行こうか?」
「すぐ!」
「いいとも。行こう」

***

祖父は俺に甘かった。
忙しい公務の合間を縫って、俺の遊び相手になり、俺の我が儘も聞いてくれた。
あの時もすぐに釣りに連れて行ってくれたのだ。


両親もそうだった。
財団の仕事が忙しくいつも傍に居られないからと、一緒にいられる時間は全て俺の為に使ってくれていた。

ある日、ヴァイオリンを弾く父の姿を見てその音を聞いた時、
「ぼくもアッパのように弾きたい」
そう言った俺に父は優しく微笑み、すぐに子供用のヴァイオリンを買って教えてくれた。
いつも傍について教えてやれないからと、ヴァイオリンの講師も手配してくれた。
簡単な曲が弾けるようになると、父がヴァイオリンを、母がピアノで合奏してくれた。
俺は母のピアノも好きだった。
「ぼく、オンマのピアノが聞きたい」
俺が強請ると母は喜んで弾いてくれた。
「ジフも弾いてみない?」
母に奨められて俺はピアノも習い始めた。


祖父も父も母も、俺は大好きだった。
この幸せが壊れる時が来るなんて思いもせず、ただただ幸せに過ごしていたんだ。




*


韓国版の設定に基づいたジフの過去のお話です。
ドラマで描かれなかったところを私の妄想で書いてみました。


*****
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