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『おとなの掟』 ~星香様へ~

再び『駄文置き場のブログ』星香様にお誘い頂き、性懲りもなく拙いモノを書いてしまいました。

ドラマは見ていません。歌のイメージだけ(イメージも怪しいかも…)で書いています。
最初は『おとな』ばかり考えて、全く何も思い浮かばなかったのですが、「ん~⁉ 何も全員『オトナ』でなくても良いじゃん‼ 敢えてオトナを拒否るのも、有りで良いじゃん‼」と開き直ったら浮かんで来ました。

私なりの『おとなの掟』、どうぞ…



『おとなの掟』


魔女も牧野を認めていたはずなのに、何があったのか?

司からの咆哮、もとい、連絡で、俺達は牧野と司が別れた事を知った。
牧野が大学3年の秋だった。

牧野は相変わらず、バイトと勉強に明け暮れていたが、特に俺達を避ける事もしなかった。
つまり、F3と牧野の関係は司と別れても変わっていない。

やがて就職活動を始めた彼女は、俺達が手出ししない事を条件に、花沢と美作を受ける事を承諾した。
『実力だけで勝負したい』牧野らしい言葉だ。
結果、牧野は花沢からも美作からも内定を勝ち取った。
が、彼女は密かに別のところも受けていたのだった。
そして彼女は最終的に花沢も美作も選ばなかった。

「なんで花沢に来ないのさ?」
「そうだ、美作だって内定出たんだろ? なんでだよ?」
「だって…入社したら花沢類も美作さんもあたしを甘やかしそうだから…あたしはね、きちんと仕事を覚えたいの。ちゃんと一人前に社会人になりたいの」
「そんなこと…」「んなこと…」
否定しようとする二人の歯切れはあまり良くない。

「ほら…アヤシイでしょ?」

ぐっと言葉に詰まる二人。
が、ここで引き下がるわけには行かないとばかりに類が条件を出す。
「じゃあさ、きちんと仕事を覚えたらウチに来てくれる? キャリアアップってことで?」
「おっ、そうだ。おまえ営業やりてぇんだろ? 一通り仕事に慣れたらウチの営業に来いよ」
「…あきら…狡いよ…牧野、ウチでも営業職のポスト用意するから…」
「……! 二人ともそんなじゃダメでしょ! 大企業の後継者が仕事に私情を挟んでちゃ! いい加減大人になりなさいよ!」
「「……!!」」

牧野に噛んで含めるように言い聞かされて、俺たちはすごすごと引き下がった。
…おとな…おとな、か…


そして牧野は花沢でもなく美作でもない中堅どころの企業に就職した。
それと同時に俺たちも後継者としての責務を負わされ、一段と忙しくなった。
メールのやり取りが精一杯で牧野に会うことは儘ならなくなった。
気が付けば5年の月日が経っていた。

牧野が就職した頃に花沢で持ち上がっていたプロジェクトは、もともと俺が発案したものだったこともあって、社長である父親から責任者に任命された。
そのプロジェクトが軌道に乗り、ようやく自分の時間が取れるようになった。
ちょうどその頃、あきらの縁談が持ち上がった。

親友たちとの久しぶりの再会。

「あきら、聞いたぜ。縁談があるんだって?」
総二郎が興味深々と言った風に訊ねている。
「うん、まあな。俺たちみたいな人間には『お約束』の事だろ…?」
「まあ、そうだけどよ。でも、俺はまだまだ頑張るぜ。そう易々と人生の墓場に入ってたまるもんか」
「おまえもよくやるね…時間の問題なんだから、いい加減大人になれよ」
達観しているのか、それとも諦めているのか、穏やかに笑いながらあきらはその目を類に向けた。
「おまえんとこも、こういう話はあんじゃね?」
「…ないわけじゃないけど、全部断ってる」
「それで済ませてくれんのかよ?」
「俺が家も会社も捨てて逃げだすのを恐れてんじゃない? 強くは言わない」
「ふーん…そうなのか…」
一瞬、あきらの顔に翳りよぎった気がしたのは気のせいか?

「俺は結婚するよ。親の言うように」
「それでいいのかよ?」
あきらの真情に気付いている総二郎が言外に問う。
長い付き合いだ…俺とて気付いていないわけではなかった、あきらのキモチ…
あきらの『秘めた想い』
「自分で納得して決めたことだからな。いつまでもガキじゃいられない…」
「…あきらがそう決めたんなら、それでいいんじゃない?」

「ところで、最近牧野には会ったか?」
「そういや、俺も忙しくてずっと会ってねぇな」
「俺もこの5年は花沢のプロジェクトにかかりきりで、メールしかできてない」
「そうか…俺もここんとこ会えてないんだが、あいつあの会社で営業トップクラスだってよ。あの性格だろ、取引先でも気に入られて「商談には牧野で」って指名が来るほどらしい」
「…ふーん…」
ふと周囲の温度が1・2℃下がったように思えるほど、類の機嫌は下降した。
その姿に親友二人が笑う。
「おまえは相変わらずだな、昔と変わらない。花沢物産の『切れ者専務』って言われてるくせに」
「中身は高等部ん時と変わんねぇ、ガキみてぇだな。まあ、俺も人のこたぁ言えねぇけどよ」
「放っといてよ。もともとこんななんだから…ガキで結構。今更どう変われって?」
その後も取り留めもない会話をしながら久しぶりにじっくりと飲んで過ごした。

***

それからすぐに俺は牧野に会った。
5年ぶりに顏を合わせた俺たちはいったいどんな顔をしていたのだろう?
よく思い出せない。
やがて牧野は花沢物産にヘッドハンティングされた。
俺がそうさせたのだが…

司は2年前に閨閥結婚をしていた。
あきらは親の薦める相手と結婚することが決まった。
総二郎は『もう少し悪あがきを続ける』と言いながら、どこかで諦めているようだ。

あいつらが『おとな』だというのなら、そうなんだろう。
でも俺はあいつらのような『おとな』にはなれない。
秘密を一生守り通すぐらいなら、たとえその先に破滅が待っていたとしても、俺は自分の気持ちを秘密にはしない。

たとえ叶うことがなくても、心から発する言葉は…想いは…苦くてもきっと心地よいはずだ…


Fin.

***********

どうしても『類』を書きたいのですよね。
で、こうなっちゃいました。
歌のイメージとは違うかなぁ、と思いつつ、それでもこの歌に触発されてできたモノなら許されるか?と安直に思っております。
お目汚しで申し訳ございません。
どうか、寛大なるご処置をお願い致します。

まーこ

*****
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『俺の話』 -アゲハ蝶プロジェクト-

『駄文置き場のブログ』星香さまのお誘いで書かせていただいた『アゲハ蝶プロジェクト』、調子ぶっこいて、第二弾を韓国版で書いてしまったのは私です。

当初、星香さまのブログのみでの掲載予定でしたが、こちらのブログ開設にあたり星香さまにお伺いしたところ掲載をご快諾いただきましたので、こちらにもUPすることといたしました。


**********

『俺の話』 (韓国版 ジフとジャンディ)

-アゲハ蝶プロジェクト-



5歳の時、俺の人生は大きく変わってしまった。

それまでの俺は、おじい様、おばあ様と両親の愛情を一身に受けて、この上もなく幸せに生きていた。
おじい様は大統領という身分で多忙を極めたが、それでも寸暇を惜しんで俺を傍に置いて可愛がってくれた。釣りにも良く連れて行ってくれた。
両親はスアム文化財団の仕事が忙しくて、やはりなかなか一緒に過ごすことができなかったが、それでも時間が許す限り俺と過ごして愛情を注いでくれた。

そして…そんな時にあの事故は起こった。
久しぶりの親子3人の時間、父さんの運転する車で出かけた時のことだった。
俺は楽しくて、嬉しくて、ふざけて運転している父さんの目を塞いだような気がする…
突然のことだった。俺は幼かったことと、ショックとで良く覚えていないが、気が付けば俺は一人車の外に居て燃え盛る車を泣き叫びながら見ていた。
―――オンマー! アッパー!―――

病院で気がついて知らされたことは、両親が最後の力を振り絞って俺を助けたこと。
両親が死んだこと。

―オンマとアッパがいなくなった… ぼく、どうすればいいの…
 そうだっ! ハラボジ! ハラボジ! 助けてっ!―

俺はあの時、心の底からおじい様を求めていた。いつものように抱きしめて、
―ジフヤ、大丈夫だ。儂がついているー
そう言って欲しかった…

けれど…おじい様はそれから家に戻らなくなった。
葬儀の時、おじい様を呼ぶ俺の声はおじい様の耳に届いていたのか…いなかったのか…
「ハラボジーッ! ハラボジーッ!」

おじい様の車は俺を置いて走り去った…

―――ハラボジは僕が憎いんだ… 僕のせいでアッパとオンマが死んだから…
   僕が死んじゃえばよかったのに…僕だけ生き残って、
アッパとオンマは死んじゃったから、ハラボジは僕の顔を見たくないんだ。
だからお家に帰って来ないんだ。
   僕の好きな人はみんな僕の傍からいなくなるんだ…―――

そうして…俺は殻に閉じこもった…


再び俺の世界に光を与えたのはソヒョンだった。
俺を外の世界に連れ出してくれた。けれど俺は、ソヒョンさえいればよかったんだ。
ソヒョンが望むから外と関わっただけで…本当は煩わしかったんだ。

だから彼女が俺の前に現れた時も、最初は煩い子だとしか思わなかった。
俺はお気に入りの非常階段で心ゆくまで昼寝したいのに、安眠妨害してくるやつ、それぐらいの認識しかなかった。

でもジュンピョに宣戦布告して、赤札貼られて、それでも意地を張って、
今日も非常階段で叫んでる。

「降伏? 冗談じゃないわ。私をナメるんじゃないわよ。絶対後悔させてやる。
私は涙のすいとんを食べて、銭湯で泳ぎを覚えたの。
大韓民国の庶民は意地と根性の塊よ! 
…卵、何個分かな…小麦粉まで、もったいない…罰当たり…
もったいない…ホットケーキ何個分かな…?」

威勢のいいこと言ってても半べそかいて、だんだんと声が小さくなってるよ。
―ふぁぁぁー

「誰?」
「いつもうるさい子だな。
おまえ、ホットケーキ、作れるか?」
「えっ?」
「ホットケーキだよ」
「え、その、小麦粉に卵と牛乳と砂糖を入れて混ぜて焼くだけです。
チヂミと同じ…」
「簡単だな…」

改めて彼女を見ると頭から顔も制服も卵や小麦粉まみれだ。
いつもの俺なら考えられない行動をとっていた。
ハンカチを出して彼女の顔や制服を拭いてやる。
そして彼女の手にハンカチを握らせた。

「…ハンカチ…」
「いらないよ」
「今度返します」
「もう来ないよ。誰かさんのせいでうるさいから」


ソヒョンは俺よりも俺のことが解っていたんだろう。
初めてジャンディに会った時から、ジャンディが俺にとって特別な存在だと解っていたようだ。
そしてソヒョン自身がジャンディを実の妹のように思っている。

ジャンディに後押しされて俺はソヒョンを追ってフランスに渡った。
そして…自分がいかに子供だったか…無力さ思い知らされて…
失意とおぼろげな自分の本当の気持ちを抱えて帰国した。

ジュンピョは俺の親友だし、ジャンディがジュンピョを望むなら俺は自分の気持ちを封印して二人を見守ろうと思った。
けれどマカオでのジュンピョの態度はあまりにもひどかった。

「友達だから譲ったし、おまえの彼女だから諦めた。
それに最後まで、チャンスをやった。もう我慢しない」

それでもジュンピョがジャンディを手放せず、ジャンディもジュンピョを求め続けて、俺は結局二人を見守り続けた。

ジャンディのおかげで15年の月日を経ておじい様と和解できた。
俺の両親の死は単なる交通事故ではなく暗殺だった。
だからこそ当時大統領だったおじい様は俺を守る為、敢えて俺と距離を置いたのだと、今では解っている。

ジュンピョが神話グループに恨みを持つ人間に車で撥ねられて重傷を負い、ジャンディのことだけを忘れてしまった時、ジャンディは泣きながら
「所詮あたしたちはこれまでだったのよ…」
そう言って諦めかけたけど、俺は
「こんなバカげた状況で別れるなんて、俺は許さない!」

彼女は命がけでジュンピョの記憶を取り戻し、ジュンピョはNYに行くことを決める。
けれど彼女は彼女の意思でNYにはいかずここに残ることを決めた。
自分の夢に向かって自分の足で歩いていくために。
ジュンピョは4年後に迎えに来ると約束し、一人NYへと旅立っていった。
一方ジャンディは
「4年後に『素敵な男』になって帰ってきたら、考えてあげる」
そう言ってあいつを送り出したんだそうだ。

4年後、彼女がどんな答えを出すのかはわからない。
俺の望む都合のいい夢のような答えは望むべくもないだろうけれど…

かつて訪れたお寺の僧侶がジャンディを見て俺に言った言葉…
「大事にしなさい。あなたに家族をつくってくれる縁だ」

*****

俺は眠っている…

子供の頃の俺が誰もいない森で動くこともできず座り込んでいる。
どこからか、大きく華やかで華麗なアゲハ蝶が飛んできた。
自分を脅かすかもしれない獣の声にさえ無関心だった俺が、そのアゲハ蝶には心惹かれて後をついてゆく。
やがて森の出口に俺はたどり着き、アゲハ蝶はどこかに飛んで行ってしまうのだ。

青年になった俺は、飛び去ったアゲハ蝶が戻ってくるのを待ちながら、森の近くから離れることができない。
アゲハ蝶は時折戻ってきては俺の周りを飛び回り、俺を草原へと誘う。
けれど俺は彼女を見失うのが怖くてそこを離れることができない。

しばらくして少し小さいけれど可憐なアゲハ蝶がやってきた。
彼女は俺の周りを飛び回り、時には俺の肩に止まって羽を休める。
俺は小さな彼女が気になり始めた。
その頃、森の近くにキングプロテアが咲き始めた。
彼女はキングプロテアが気になるらしく周りを飛び回っている。
けれど飛び疲れると、また俺の肩に戻ってくる。

―――いいよ、疲れたら俺の肩で休めばいい―――
俺はいつの間にか大きなアゲハ蝶のことを忘れ、小さなアゲハ蝶ばかりが気にかかっていた。


*****

今日も非常階段で夢を見る…

…夢見るぐらいは許されてもいいだろう…

少なくとも、今も、良き友人、良い先輩として彼女の横にいることを許されているのだから…


【俺の話:fin】


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アゲハ蝶プロジェクト 『俺が生きる意味 ーアゲハ蝶ー』

彼女が俺たちの前から姿を消して10年を超えた。

約束の4年を待たず彼女が司と別れていたことを、俺たちが知ったのはその事実からしばらく経ってからだった。

そして彼女は俺たちの前から消え、俺の世界も色を失った…

―――進むことも戻ることもできずに
ただひとり舞台に立っているだけなのだから―――

***

「副社長、社長がお呼びです。会議までの時間に副社長にお話がおありだそうです」
「ん、わかった」

コンコン。
「入りなさい」
「社長、失礼します」
「会議前にすまないね。仕事の話ではないから改まるのはやめてくれないか…」
「…何ですか…?お父さん、ご用件は?」
「ここだけの話、私もこのところ体調が良くない。おまえにこの花沢物産を名実ともに任せる時が近づいていると思っている」
「やめてください、まだまだお父さんがやるべきですよ。仕事のサポートはしますが、主導権なんて握りたくもありません。面倒なだけですから…」
「私のことだけでなく花沢の社員のことも考えてくれ。おまえにはそれだけの力があり、かつ責任もあるんだ」
「…自分で望んだものじゃあない…」
「それでも花沢の家に生まれてしまった以上、逃れられない運命のようなものだ…」

苦々しげに父の口から絞り出されるように出た言葉だった。
今まで親子の会話は仕事のこと以外ほとんどなかったが、その一言で父の人生にも様々な事があったことが今の類には察せられた。

ため息ひとつ。
「わかりました。俺は俺の運命を受け入れましょう。
ただし、一つだけ条件があります。俺に結婚を強要することだけはやめてください。
これさえ呑んでいただければ、社長職でもなんでも甘んじてうけますよ」
「承知した。私からは何も言わん。しかしまわりからは縁談はやってくるだろう。私が引退した後はおまえが自分で対処しなさい」
「お父さんたちさえ黙っていてくださればそれで構いません」
「…聞いてもかわまないかな? そこまで結婚を嫌がる理由は何だ?」
「俺にはたった一人の人しか愛せないからですよ…」

半ば自嘲気味にそう答えながら類は社長室を後にした。

―――夢で逢えるだけでよかったのに
愛されたいと願ってしまった―――

***

-成田空港―
久しぶりに日本に降り立ち、なつかしさがこみ上げる。

優紀にさえ、英徳を離れてからは連絡を絶っていた。
…きっと怒ってるだろうな…、こんなあたしのこと…

気弱になりそうな気持ちを振り払い会議場となっている都内のホテルへと向かう。
今回の目的は学会への出席。そして帰国して東京の病院に勤務することになっていた。

つくしは司と別れたあと奨学金で医大を卒業し医師になっていた。
研修医時代を経てアメリカに渡り研鑽を積み、今回日本に帰国したのだった。

―学会会場がメープルってのがちょっと気が進まないけど、仕方ないよねー

久しぶりのメープルホテルはやはり落ち着いた雰囲気を漂わせている。アカデミックな人々が集う場所としてふさわしいといえるだろう。
チェックインを終え部屋に荷物を置いて再びロビーを歩いていると
『ツクシ!』
初老の男性が朗らかに声をかけてきた。
『ドクター・ノーマン、お久しぶりです』
『久しぶりだね。先日ドクター・ライツからツクシが日本に戻ると聞いたのだが本当かい?』
『はい、さすがに私もちょっとホームシックになっちゃって…』
『ツクシはよく頑張ったからね。頑張りすぎて疲れたんだろう? 若手の中でも目覚ましい成長ぶりだった。私たち指導する者にとっても誇りだったよ。君ならどこでもやっていけるだろう』
『ありがとうございます』
『帰国前に機会があれば一緒に食事をしよう。それと何か困ったことがあれば、いつでも連絡してきなさい、私でもドクター・ライツでも、わかったね』
『はい…』

***

取引先との打ち合わせを終えロビーに出ると何かのレセプションでも予定されているのかいつもより人が多い。
自分とは無関係な人々が行きかうのさえ
―面倒だなー
そう思ってしまう自分がいた。

―疲れたー
彼の目にはいつも無機質でモノクロームの世界が突然、鮮やかな色彩を帯びる。
目に飛び込んできたのは逢いたくて、逢いたくて、たまらなかった人―


―――あなたに逢えた それだけでよかった
世界に光が満ちた
夢で逢えるだけでよかったのに
愛されたいと願ってしまった―――


考えるより身体が動いていた。

「牧野っ!」

昔と変わらない華奢な身体、漆黒の髪、黒い瞳を大きく見開いて、身動きもできず俺を立ち尽くして見つめる牧野…

「…は…花沢…類…?」

箍が外れたように俺は牧野をきつく抱き締めささやいていた。

「あんたがいなくなって…俺は死んだみたいに生きてきた…
牧野、あんたを愛してる。俺を生かして…
あんたの羽根をもいだりしないから、疲れた時は俺の所に戻ってきて羽を休めて…
そして…できるなら…俺を愛して…」

「…類、…類、逢いたかった、ずっと、ずっと…。もう…逢えないと思ってた…
ずっと前から、あたしも類のこと愛してた…今も…愛してる…。類を愛しても…いいの…?」

「あたりまえでしょ、俺の望みはそれだけなんだから…」

時を経て、愛しいアゲハ蝶が俺の肩に戻ってきた…



Fin




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まーこ

Author:まーこ
花より男子《日本版:類つく、韓国版:ジフとジャンディ》や韓国ドラマの二次小説を書いています💕

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